甲3テーブル

■ ジャッジ ■
佐藤(法市4)、家村(早稲田4)、石本(東大4)


■ 個別総評 ■
テーブル内順位 順位選定理由
1位:小林
   (法市3)
 常にテーブルに介入しており、特にASQでのハンドリングは光るものがあった。NFCでは時間をかけながらも自分のアイデアにテーブルを引き込み、今回のディスカッションの中心となっていた。アーギュメント時の分かりやすいプレゼンと共通理解の意識が今後の改善点と言える。総合力で一位なのは明白である。

2位:平野
   (明治3)
 総合力では小林に次いで秀でていた。特にわかりやすいプレゼンで皆を自分のペースに引き込む力は群を抜いている。今回のハンドリングでは小林の立論のサポート色が強かった為、また自分の反論の先にどのような結論を出そうとしているかが見えにくかった為、小林との差異を設けた。

3位:佐藤
   (東大2)
 ポイントポイントで自分の疑問点や議論を提示し、ディスカッションを盛り上げていた。自分の話に注目を集める個性・能力を持ち、アイデアにも光るものがある。今後は結論を見据え効率的に議論をしていく意識を更に持てば、テーブルを引っ張っていける存在になるであろう。来年に期待。

4位:相澤
   (上智3)
 よく練られたアイデアを持っており、アーギュメントの質及び論点の抽出に関しては光るものがあった。その一方でアイデアの提示を躊躇してしまうなどの場面が多々見られ、その結果テーブルを巻き込みきれなかった点が非常に悔やまれる。またテーブルから消える時間帯もあり、発言のコンスタントさ、テーブルを巻き込む力において佐藤との差を設けた。

5位:越川
   (法市3)
 自分の意見を積極的に場に提供し、話の中心になる事もあった。躊躇わず話をぶつけていける姿勢は良く好印象を持てる。ただ説明が抽象的になる事や巻き込みきれない事があり、課題は自分のアイデアを最大限活かせるような説得力を持つ事であろう。4位の相澤とは、提示された話の完成度において差を設けた。

6位:岡崎
   (日大3)
 甲テーブルと言う速いテンポで進み、またレベルの高いテーブルを相手にしても、自分のオピニオンの芯を崩さず、オピニオンプレゼンターとしての最低限のタスクを過不足なくこなしており、議論の土台づくりに貢献していた。ただし、テーブルをまとめる事や立論を行うといった点で改善点は感じた。

7位:田河
   (成蹊3)
 自分の議論を出す為に積極的にストラテを張っていた。しかしそれを立論の段階まで持っていけなかった事と、早いプレゼンからテーブルの信頼度を集めきれなかった事が悔やまれる。後半のアーギュメント時も、意見をもっと出せるポテンシャルを感じただけに残念であった。

8位:奥
   (日大3)
 絶対的な発言量が少なかった。自分の理解に自信を持ち、場をまとめていく気持ちが欲しかった。

9位:赤嶺
  (早稲田3)
 奥同様、絶対的な発言量が少なかった。自分のアイデアを出し切れなかったことが悔やまれる。


■ テーブル総評 ■
 甲3テーブルは、随所で高度なスキルが発揮されており、さすが甲テーブルといった印象でした。具体的には、議論が起きた際に最短のプロシーディングができていた点、ExampleやEvidence効果的に用いた想像力豊かなアーギュメントが見られた点、そしてテーブル全体のunderstandingを促す質の高いカンファメができていた点などが挙げられます。また発言の際に、その発言のディスカッション中の位置付けに留意していた点も評価できます。その一方で、そういったミクロな処理はできているものの、テーブル全体として見たときの全体像やゴールが見えにくく、建設的な議論が為されていたかと言えば疑問が残ります。よりマクロな視点でテーブルを捉えられていれば、更におもしろいディスカッションができたのではないかと思います。
 またそういったスキル面での不安は少ないものの、互いの意見を聞く姿勢が欠けてしまい、理解するまでに必要以上に時間を費やしてしまう場面も見られたのが残念でした。とは言え、終始笑い声の絶えない雰囲気の良いテーブルで、見ている側としても楽しませてもらえるようなディスカッションであったと思います。
 甲テーブルに進出できた自分の実力を信じ、多くの後輩たちを巻き込めるような素敵なディスカッサントになれるよう、今後の更なる飛躍を期待しています。本当にお疲れ様でした。






文責:佐藤・家村・石本





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